咀嚼のふしぎ

投稿者: | 2021年10月9日

赤ん坊が口に何かを入れたがる姿を見ておりますと「咀嚼(そしゃく)」は、人間に備わる本能的なものであると考える人びとも少なくないようですが、「咀嚼」運動は、人間の本能的なものではなく発達とともに得られる学習によるものとされているようなのです。

赤ん坊が母親のお乳を飲むときに行われる吸啜運動(きゅうせつうんどう)は、先天的な能力であると考えられているようですが、人間が生涯をもって口から栄養を摂取するときに行う咀嚼は、人間の発達のなかで得ることのできる学習能力とされているようなのです。

皆さんがお食事をされる際に、当たり前のように行っている上下の歯をすりこぎのように使う咀嚼運動は、歯科研究のなかでも解明されていない事がらが多くみられるようなのです。